感染症の歴史

世界中の死亡原因のおよそ30%が感染症によるもの
人類が微生物の根絶に成功したのは一度だけ!!

現在(2022年1月)、新型コロナ感染症が世界中に猛威を振るい続け2年余り、ワクチン接種が進む中、変異種の台頭など未だ収束の兆しが見えてはいない現状ですが、過去100年余りを振り返るだけでも目立ったもので実に10種類あまりの感染症が世界において流行していました。

それぞれの感染症がどれほどの規模で猛威を振るいどう収束していったのか振り返ってみましょう。

人類と微生物・感染症の歴史

前14世紀 ツタンカーメンがマラリアにかかり死亡

前6世紀 ユスティニアヌス大帝の疫病(ペスト)  東ローマ帝国の人口が半減、衰退

  8世紀 天平の大疫病で天然痘が広がる 奈良の大仏(盧舎那仏)造立

  12世紀 平清盛が中国大陸からもたらされた マラリアにかかり死亡

  14世紀 <ペスト流行第一波> ヨーロッパでペストが流行

Chevalier Roze à la Tourette - 1720.PNG

ペストによって死屍累々となった街を描いたヨーロッパの絵画。Michel Serre, Public domain, via Wikimedia Commons

1492年 コロンブスが新大陸到達 ヨーロッパに梅毒が持ち込まれる

1512年  日本で梅毒の感染者が発見される 天然痘が広がる

1533年  インカ帝国滅亡 天然痘が広がる

1665年  <ペストの流行第二波>ロンドンでペストが流行
     犬と猫を全て殺すように条例で定めるネズミも殺処分

1679年  ペストの流行によりウィーンで15万人が死亡

1885年  <ペストの流行第三波>中国雲南省起源のペストが流行 北里柴三郎が香港で調査

1914年  第一次世界大戦

1918年 スペイン風邪が世界的に大流行 世界人口(当時18億人)の1/3が感染5000万人以上が死亡
      流行期間:1918~1920年
     世界患者数は世界人口の25~30%感染したと推定される
     20世紀最悪のパンデミック(世界的大流行)
     死者数の99%は65歳未満、半数が20代―40代

第1波 (1918年3月–)
1918年3月4日、アメリカ合衆国カンザス州のアメリカ陸軍ファンストン基地
1918年5月頃から第1波についての新聞報道が始まり、報道が大々的になった為、発症がスペインと信じられスペイン風邪の名称になる。

第2波 (1918年8月–)
大量の死者・健康な25–35歳の若年者層において非常に高い致死性を示し、死亡者数も大幅に増加した。

第3波 (1919年1月–)
第3波の毒性は第1波よりも高く、第2波よりも低かった。

Emergency hospital during Influenza epidemic, Camp Funston, Kansas - NCP 1603.jpg

スペインかぜに罹患した兵士が収容されているフォート・ ライリー。1918年か1919年、米国カンザス州
Otis Historical Archives, National Museum of Health and Medicine, Public domain, via Wikimedia Commons

1957年 アジアかぜ(H2N2)
     流行期間:1957~1958年。
     1956年に中華人民共和国南西部で発生。
     世界で200万人以上の死亡と推定。

1968年 香港かぜ(H3N2)
     香港での発生の最初の記録は1968年7月13日。
     世界で100万人以上の死亡と推定。

1980年  WHOが天然痘の根絶宣言 発見は紀元前13世紀

1981年  エイズ(後天性免疫不全症候群、HIV)
     医学的に認識されたのは1981年6月(1921年頃の中部アフリカ発症が有力)。
     過去20年間で6500万人が感染、2500万人が死亡。

1997年 高病原性鳥インフルエンザ
    人での高病原性鳥インフルエンザA(H5N1)発症者 397人。
    死亡者249人(2009年1月20日現在) ヒトの死亡率は約60%。

近年ロンドンの研究所で行われた実験では、アイスランドの会社Zymetechで開発された酵素混合物を使用することにより、H5N1の99%を無力化することに成功。この混合物は正常な細胞に影響を与えず、5分以内にウイルスを無力化することができる

2002年  SARS(重症急性呼吸器症候群)がアジアを中心に広がる
      2002年11月16日に、中国南部広東省で報告
      2003年7月5日終息宣言
      2004年に実験による感染例があったが拡大は食い止められた
      29カ国・地域で8000人以上が感染、約800人が死亡
      有効な根治療法はまだ確立されていない

 2009年  新型インフルエンザ(H1N1)
      世界の214カ国・地域で感染を確認、1万8449人の死亡者(WHO、2010年8月1日時点)
      2010年3月に一旦終息、2010年12月中旬再流行、2011年1月下旬ピーク

2012年  MERS(中東呼吸器症候群)が広がる
      イギリスロンドンで2012年9月に初めて確認。死亡率が40-50%。
      中東諸国を中心に27カ国・地域で約2500人が感染し、約850人が死亡。
      ※未収束

2014年  エボラ出血熱がアフリカから広がり11000人が死亡
      ※WHO が国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態宣言
      患者の血液や体液に触れたことにより感染し空気感染はない。
      1976年にアフリカで確認されて以降、繰り返し流行。
      致死率が高く、2014年にも再燃し1万人以上が死亡
     ※終息せず繰り返し流行

Ebola outbreak in Gulu Municipal Hospital.jpg

流行時隔離病棟に収容された患者。2000年ウガンダ
Daniel Bausch, Division of Viral and Rickettsial Diseases, National Center for Infectious Diseases, CDC, Public domain, via Wikimedia Commons

2015年  MERS(中東呼吸器症候群)が再び広がる

2016年 ジカ熱(ジカウイルス感染症)
     1947年ウガンダのジカ森のアカゲザルよりウィルス科分離。
    2015年、アメリカ大陸で流行が発生したものからパンデミックとなった。
    ※2016年2月、WHO が国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態宣言。
    2016年11月、緊急事態(PHEIC)の宣言の取下げ。

2019年  COVID-19(新型コロナウイルス感染症)
      ※WHO が国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態宣言

     死者数(世界):566万人
     感染者数(世界):3億7300万人
     ※2022年1月30日現在

歴史を変えた4つの感染症

 Juan Manuel Blanes Episodio de la Fiebre Amarilla

Obra de Juan Manuel Blanes (1830-1901), Public domain, via Wikimedia Commons

黄熱病 

経路 蚊(アメリカ・中南米のサルと蚊
   →人→奴隷船)
症状 発熱→黄疸・出血→そのうち20〜50%死亡
影響 900年(服?)ハバナ医師[蚊]→人体実験
対策 蚊の駆除、1920s‘ワクチン
   1940s’DOT(殺虫剤)
現在 特効薬なし(対症療法のみ)、
   熱帯アフリカ・南米で流行
   年20万人の患者 3万人の死者

病原体 ビブリオ コレラ(細菌)
経路  便で汚染された水・食物
症状  急性の下痢・嘔吐
影響  19c中に6回のパンデミック
    第3回水が原因 第4回コレラ菌
対策  塩素消毒、経口コレラワクチン
現在  アジア・中東・中南米
    年間140〜430万人の患者
    42000人の死者
    2017年7回目の流行

Juan Manuel Blanes Episodio de la Fiebre Amarilla.jpg

Obra de Juan Manuel Blanes (1830-1901), Public domain, via Wikimedia Commons


 Saburo Shioda

天然痘によるあばた。塩田三郎。1864年撮影
Unknown authorUnknown author, Public domain, via Wikimedia Commons

天然痘

病原体 天然痘ウイルス経路
    口・鼻→リンパ節→血→臓器
症状  高熱と特徴的発疹(全身に膿)
影響  奈良の大仏、アステカ文明
    (メキシコシティ、スペイン人コルテス)
    インカ文明(ペルー、スペイン人ピサロ
    キリスト教)
対策  ワクチン(かかったら必ず発症、
    人のみに感染)
現在  根絶(1977年ソマリア男性が最後)

ショートコード

記録に残る感染症だけでもかなりの数があり、そしてそれらのほとんどは完全に根絶することなく幾度となく再発現し、人々に大きなダメージを与えて来た事がお分かりいただけるかと思います。

今後あらゆる薬剤やワクチン、抗生物質などに耐性を持つ多剤耐性菌、超多剤耐性菌(スーパーバグ)がさらに増えていった時、どれだけの薬剤が細菌・ウイルスに効果を発揮出来るでしょうか。ウイルスや菌にはパスポートやビザも関係なく国境を越え海を渡り簡単に世界中に広がります。今後さらに目には見えない脅威に立ち向かっていかなければなりません。

水成二酸化塩素®︎は変異した菌やウイルスに対しても効果があり、他の薬剤とは違い耐性菌を作りません。
今使っている薬剤をもう一度見直しこの星の未来のために、子供達の未来のために正しい薬剤を選んで頂きたいと思っています。